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12月 30, 2018の投稿を表示しています

旧正月と旧姓

男A:旧正月はどこへ行きますか。 男B:帰省します。 男A:田舎はどちらですか 男B:青森です 男A:青森ですか。 男B:いらしたことありますか。 男A:私はないんですけど、前の彼女が八戸の出身で。 男B:私は弘前ですが、妻が八戸です。 男A:奥さんの旧姓は 男B:新妻です。珍しい苗字って言われます。どうかしましたか。 男A:いや、何でもないです。ほんと珍しい名前ですね。

ある喫茶店で

お客さん、目を開けてください。 あ、ごめん。

菊池という男

The place where Kikuchi came was a rural residence. There was a farmer who finished work in the field, washing the plow and hoe at the well. 菊池がやってきたところは片田舎の民家だった。 畑仕事を済ませて、井戸で鋤や鍬を洗っている農夫がいた。 Kikuch i called out , but did not get a reply . 声をかけた が、 返事 はもらえなかった。 それどころか村人は菊池の姿を見るやいなや家へ入ってしまった。 菊池はとぼとぼと山に続く道を歩いた。 前から大きな斧を肩に担いだ男が現れた。 菊池が池の場所を聞くと男は山の上の方を指差しながら逃げるよう に離れて行った。 しばらく歩くと道が二手に分かれた。迷わず左の道を行った。 水が落ちる音が聞こえ始めた。 明日までにこの国をでなければ不法滞在として1日500ピの罰金 が発生する。 菊池は水の音がする方へ急いだ。途中から道がなくなった。 辺りも暗くなり、菊池は杖に布を巻きつけ、 ハイオクガソリンをかけ火をつけた。 火は一気に燃え上がり辺りは明るくなったが、 遠くの方は見えづらくなった。 菊池は足に冷たさを感じた。川の辺りに出たのだ。松明をおろし、 遠くを見ると川の岸が見えた。 そして川の流れがとてつもなく速いことに気がついた。 川には入れないことを悟った。 池はこの先の滝の下にあることは間違いなかった。 夜明けまで待つかそれとも危険を冒してこのまま進むか迷った。 結果、引き返すことにした。 10年の歳月と全財産を投げ打ってここまで来たが、 お腹が空いたので諦めることにした。 菊池は帰途に着こうとした時、何物かに足を掴まれた。 松明を照らすと妻の手だった。 菊池は起き上がり、妻の手を解いた。 そしてカーテンを開けた。時計を見ると午後3時だった。 テーブルの上の牛乳を飲みながら夢を思い返していた。 果たして夢だったのかと思うほど何もかも鮮明に思い出せた。 そして続きが気になりベットに戻ろうとしたが、 腐った牛乳のせいでトイレに駆け込むことになった。 トイレを終えて、大のレバーを押した。 水が

胸が苦しい

一之瀬縁は突然胸の痛みに襲われた。駅のプラットフォームには誰もおらず、苦しくて声も出ず、胸を押さえ、その場にしゃがみこんだ。 すると、背後からどうしましたかと駆け寄ってきた。 目を開けると男の顔が目の前にあった。 縁はそのまま気を失った。 目が覚めると病院のベッドにいた。 大きな窓から空が見えた。

出口のない脱出ゲーム

出口がない脱出ゲーム 榊昇にとってこれほどの屈辱はなかった。 よかったらお手伝いさせてください。 その答えはペペロンチーノです。 あ、開いた。なんでわかったんですか。 こういった一見複雑そうに見えますが、 いくつかパターンがあるので。 ゆう子は立ち上がろうとしたが、よろけて榊の腕にしがみついた。 榊は残り時間がないと言ってゆう子をおぶってドアの横の脱出スイ ッチをひねった。 ドアがあき無事二人は脱出できた。 二人はなぜか手をつないで壁にかけられたロウソクの薄暗い廊下を 歩いた。すると一つだけ青い炎のロウソクが不気味に揺れていて、 二人はそこで立ち止まり、辺りに指示がないか探しはじめた。 榊がロウソクの真下に盛られている土を手で払うと手の形をした

エキストラ2

北川はカメラマンとアシスタントを連れて、1人目の応募者中西洋子を訪ねた。 中西は同僚の松本が寿退職するのでお祝いにサプライズを仕掛けたいと考えた。

よくも悪くもたった一度の人生

よくも悪くもたった一度の人生 学は今進学しようか、留学しようか 悩んでいた。 今の成績では、志望校には合格 できない。 親は口では、浪人してもいいから 行きたい大学を目指してがんばれ と言われていたが、家計は苦しそう だった。 受験勉強中に本屋でたまたまたった一度の人生という 本を見つけ、立ち読みした ことがある。 その本には志望校に合格したが、 入学直前でほんとにやりたかった陶芸の道を選び 大学へ進学せず、現在は陶芸家として成功を 収めたという内容だった。 周りを見て受験を決めた学ぶにとって そこに書かれていた「よくも悪くもたった 一度の人生」という言葉は、雷に打たれた ような衝撃だった。 学ぶには実はやりたいことがあった。 それは、アフリカへ行って

家計簿

家計簿 家計簿をつけ始めたのは、嫁が家を出ていってから間もなく だから3年あまりですかね。 何でつけるようになったかって? いやあ、それは・・・何でだろう? 一人で時間を持て余していたからだと言いそうだったが。 たぶんこの年になると物忘れがひどくなるから、数字でも 触っておいた方がボケないなんて何かの本で読んで。 自分でもよく続いているなあなんて感心してるんですけど。 つけてるから言うんじゃないですけど、家計簿つけてみて いろんなことがわかるんですよ、これが、いや、ホントに。 例えばつけ始める前まではレシートなんて捨ててたし、見ることなんてなかったんですが、それが一枚一枚ノートにはって ちゃんと見るようになったんですよ。そうすると一日何をしてたのかどんなものを買ったのかどの道を歩いたのか誰とどんな会話をしたのか天気は暑かったのかまで覚えてるんですよね。 貼り終わって合計出して財布の残りが合ってるとそれはうれしかったりもするんですよ。逆に合わないとズボンや買い物袋を探して、一円玉を見つけることもありましたね。 ある意味新鮮でしたね。あ、すみません。はい、もしもし。はい、そうですけど、私の妻ですけど。あ、そうですか。あ、ちょっと待ってください。書くもの取って来ます。どうぞ。はい。わかりました。今すぐ伺います。あのすみません。ちょっと病院まで行くので、この続きはまたということで。

ボーナス

ボーナス 社員 課長、今回のボーナス、期待できますか。 課長 今回はプロジェクトも成功したし、期待できるんじゃな  いかな。 社員 あ、そうですか。 課長 ただ君は先月遅刻が多かったし、欠勤もあったからなあ 社員 やっぱり引かれますか。 課長 まあ、でも、クライアントからの評判は悪くなかったか  ら、上がどう評価するかだなあ。 社員 そうですか。 課長 まあ、まだ取り戻せるから頑張れ! 社員 わかりました。頑張ります。 課長 よし、じゃ、今日は久しぶりに一杯どうだ? 社員 今日ですか。今日はちょっと。 課長 付き合い悪いな。そういうところが査定に響くんだぞ。 社員 え?ホントですか。 課長 冗談だ。  

諜報員

岡田祐一はタンソンニャット国際空港の到着ロビーでサオを待っていた。 しかし、そこに現れたのはサオではなく、川本浩司だった。 岡田はサオに電話したが、ずっと話し中だった。30分待ってもサオは来なかった。 岡田はサオのことが心配になった。川本は岡田に手紙の続きを話したいからと言って岡田をビエンホアの工場に案内した。  川本 ここが私の工場だ。ここでスマートフォンやノートPCに使う部品を製造しているんだ。  岡田 これだけの生産ラインを有しているのはなかなかないですね。  川本 実は、君に見せたいものがある。  川本はそういって壁に掛かっている絵を外した。すると液晶画面が現れ、それに 向かって『開け、ゴマ!』と叫んだ。 画面横の丸い柱が透明になり、下からエレベーターが現れた。川本がその前に立つと ドアが開いた。川本と岡田はエレベーターに乗り、地下へ消えた。岡田がベトナムに着く一週間前にサオから電話があった。  サオ 祐一さん、来週こちらへ来るんでしょ?迎えに行くわ。  岡田 そうだけど、どうして知ってるの?  サオ 女の勘よ。あ、でも、もし連絡とれなかったら、フォーの店に行って?  岡田 フォーの店?  サオ じゃあねー  岡田 おい、ちょっと  岡田は夢に見たフォーの店のことをサオが 知っていたのか気になっていた。もしかしたらあれは夢じゃなかったのか。 突然体が宙に浮く感じを覚えた。ドアが開き、中に光が差し込んだ。川本が手を出して岡田を先に下ろした。  岡田 ここは!?  川本 何かわかったみたいだね。  そうだ。軍事工場だ。それも君の会社の機械を改造して作っている。  岡田 川本社長、これは明らかに契約違反であり、違法行為です。これらの兵器はどこに輸出するんですか。  川本 岡田君、今は言えない。  岡田 とにかく社に報告します。  川本 まあ、焦るな。  おい、連れて来い!  岡田 サオさん!  サオは空港で川本の手下に捕まえられ、この工場に連れて来られていたのだ。 岡田は叫んだ。  岡田 川本、これはどういうことだ。  川本 私はサオが調査員としていろいろこの工場の事を調べているのは知っていた。だが、知ってはいけな  いことまで知ってしまったのだ。  岡田 だからど